中国の国内森林が2009~2013年にもたらした水資源の
保全などの恩恵は、金額で表すと年平均12兆6800億元
(約234兆円)に上ったとの報。
国家林業局と国家統計局がまとめたもので、56兆8845
億元だった13年の国内総生産(GDP)の約22%に
相当するもの。
保全などの恩恵は、金額で表すと年平均12兆6800億元
(約234兆円)に上ったとの報。
国家林業局と国家統計局がまとめたもので、56兆8845
億元だった13年の国内総生産(GDP)の約22%に
相当するもの。
政府は、乱開発など生態系を軽視した発展に対して、
「大自然が赤信号をともしている」(李克強首相)との
危機感を強めており、試算公表することで森林の価値を
再認識させ、環境に配慮した企業活動や行動を促す
狙いがあるようです。
「大自然が赤信号をともしている」(李克強首相)との
危機感を強めており、試算公表することで森林の価値を
再認識させ、環境に配慮した企業活動や行動を促す
狙いがあるようです。
私が前職時代に手掛けた森林生態系保全プロジェクトの
一つに、中国南西部の雲南省麗江市に広がる「世界自然
遺産、三江併流」があります。
2007年に開始され、老君山地域や文筆山が主な活動
場所。
この地域は、IUCNのレッドリストで「絶滅の危険が増大
している種」、 「絶滅危惧II類」に分類されるキンシコウ
(金絲猴)が生息するなど、「生物多様性の宝庫」と
呼ばれる世界自然遺産登録地域になっていました。
中国ではかつて1998年6月から8月に、長江・松花江・
嫩江で大洪水が発生。1666億元と巨額な被害を
もたらします。
近年の目覚しい発展の一方で、森林乱伐、草原での
でたらめな放牧、魚介類の乱獲によって、中国の自然
生態系は悪化し続けている状況。
持続可能な発展を目指し、北京の中央指導部は環境
保全に関する一連の措置を発令、人々の環境保全の
意識は徐々に高くなったと聞きましたが、経済発展重視の
中でどれだけ浸透しているのかは正直不明に感じたこと。
大洪水の後、国務院は長江上流の自然林の伐採を禁止
する命令と共に、「天然林保護政策」を発しました。
一つに、中国南西部の雲南省麗江市に広がる「世界自然
遺産、三江併流」があります。
2007年に開始され、老君山地域や文筆山が主な活動
場所。
この地域は、IUCNのレッドリストで「絶滅の危険が増大
している種」、 「絶滅危惧II類」に分類されるキンシコウ
(金絲猴)が生息するなど、「生物多様性の宝庫」と
呼ばれる世界自然遺産登録地域になっていました。
中国ではかつて1998年6月から8月に、長江・松花江・
嫩江で大洪水が発生。1666億元と巨額な被害を
もたらします。
近年の目覚しい発展の一方で、森林乱伐、草原での
でたらめな放牧、魚介類の乱獲によって、中国の自然
生態系は悪化し続けている状況。
持続可能な発展を目指し、北京の中央指導部は環境
保全に関する一連の措置を発令、人々の環境保全の
意識は徐々に高くなったと聞きましたが、経済発展重視の
中でどれだけ浸透しているのかは正直不明に感じたこと。
大洪水の後、国務院は長江上流の自然林の伐採を禁止
する命令と共に、「天然林保護政策」を発しました。
雲南省は、その大半を高原と山地で覆われる土地。
全省の94%は山地、その内の64%が林業用地。
60年代から、国家建設のため、林業部と雲南省林業庁
は次々に森林伐採、木材加工や輸送を行う林業工業
企業を設立します。
70年代末期までに、地方の林業工業や木材加工企業が
次々と興り、多くの市や県では、林業が基幹産業に発展し
、「木材財政」と呼ばれるほどとなりました。
その後、伐採禁止、保全政策が政府により発令されます。
長江上流域では、これまで伐採に携わっていた人々が
植林を行い、保全の担い手に変わり、国内の森林生態系
や資源は保全されて、長江水源は維持されることが期待
されるといいます。
植林を行い、保全の担い手に変わり、国内の森林生態系
や資源は保全されて、長江水源は維持されることが期待
されるといいます。
しかし一方で、森林を生活の糧としてきた多くの人々は、
収入が激減します。生活できる見込みの薄くなった村を
若者達は離れ始め、山村では過疎化が進みました。
収入が激減します。生活できる見込みの薄くなった村を
若者達は離れ始め、山村では過疎化が進みました。
また他所から入ってきた者たちが盗伐や野生動植物・
薬用キノコを乱獲し、紛争も起きていました。
薬用キノコを乱獲し、紛争も起きていました。
長期的で俯瞰的な視点により、地域住民の生活と
地元の森林生態系保全とをどのように両立させるのか
、プロジェクトを進めるにあたって、とても重く大きな課題
が横たわっていたのです。
地元の森林生態系保全とをどのように両立させるのか
、プロジェクトを進めるにあたって、とても重く大きな課題
が横たわっていたのです。
三江併流で始めた森林生態系保全プロジェクトは、
これまでの森林伐採の歴史と問題、土地に住む人々の
生活維持、野生の動植物の保全を整理し、現地に
暮らす人々が持続可能な仕組みの推進者になるように
、計画を立てて実行するようにしていきました。
樹木の伐採に頼るのではなく、林産物を主にした収入
確保。アジア緑色文化国際交流促進会のスタッフ達は、
零芝や松茸など商品価値の高い植物の試験栽培を
住民と共同で行い、狩猟や伐採に頼らず、自然と共生
しながら安定して収入が得られる仕組みを作ることを
目指しています。
熱意を持って現地の森林生態系を持続的に保全しよう
とする人々を心から応援しています。
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