「12年度の食料自給率39%=3年連続で横ばい」
農林水産省は、2012年度の食料自給率(カロリーベース)
が、3年連続で39%にとどまったと発表しました。
コメの凶作に見舞われた1993年度の37%に次ぐ低水準。
農林水産省は、2012年度の食料自給率(カロリーベース)
が、3年連続で39%にとどまったと発表しました。
コメの凶作に見舞われた1993年度の37%に次ぐ低水準。
これは小麦や大豆の消費は伸びたものの、
価格上昇に伴うコメの消費減少で相殺された
ことによるそうです。
新米が出回り始めた昨年秋コメが在庫不足になり、
農協などが高値で買い集めたことなどが影響したもの。
国民1人あたりの年間消費量は前年より2キロ減って
56キロになったといいます。
このままでは農水省の目標(20年度にカロリーベースの
食料自給率50%)を達成するのは、かなり難しい状況。
高度な農業技術を手に入れ、また世界各地から
多くの食品を輸入してきた結果、現代日本人は
豊かで贅沢すぎるほどの食生活を送っています。
飽食をますます「増やす」ために、日本の食糧自給
率は39%になってしまいました。
先進国では最低の割合。
私たちの日常の食卓に上る"和食"の定番も(納豆、豆腐、
みそ汁、しょうゆ、焼き魚・・等々)原材料・ 調味料を含め、
輸入品を除くと、ほとんど食卓から消え、
純国産の食はせいぜい白米のご飯ぐらいという現実。
貧困化が進む中、高い国産品を食べ続けることは
困難となり、輸入食料や原材料が世界的な食料
高に見舞われ、食料全般の高騰も危惧されています。
急激に円安が進行する中、輸出企業の業績が上がり、
日本経済にとっては歓迎すべきとの声が聞かれます。
しかし一方で、円安は輸入品の値上がりに直結するもの。
日本総研の藻谷浩介氏は、「安倍政権下で、円相場は
ドルに対して下落した。つまり輸入品価格が上昇した
ことを意味する」と指摘しています。
昨年春に行った「サス学」では「食と農」をテーマに、
この問題を子どもたちと共に学びながら、
考えていきました。
その上で、いのちを支える食に対して、大切な価値観、
本物の根がしっかり心の底にあってこそ、私たちの
生活が本当に豊かになるのではないか。
そのことの重要さをあらためて感じました。
先日、伊勢神宮での「御白石持行事」に参加した折、近くに
ある御神田を見ることができました。
神宮には皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)の
両正宮があります。
外宮の豊受大御神は、内宮の天照大御神にお食事を
司るために迎えられ、神々に供える食事(御饌:みけ)を
司る御饌都神(みけつかみ)として、また衣食住の守護神
としても広く知られています。
外宮では、毎日朝夕の2回、食事を司る日別朝夕
大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)が
行われています。
食事は、火鑽具を用いて火を熾すところから始まり、
毎回新しく用意されていること、そして食材は自給自足
が原則です。
御饌は、1500年以上にわたり自給自足を原則とし、
地域で自給される特定の食品に限られ、
それを今日まで守り続けてきたことに大変驚かされました。
基本的な御饌は、御水、御飯、御塩で、明治以前では
これらを中核とした質素なものであり、今日まで承継されて
きたことは、これらの食品を生産する自然と人の営みが
維持されてきたことを物語っています。
まさしく「足りる」ことを旨とする食生活・生き方であり、
稲作を中心とした地域で生産できる作物を
食料とする人の営みは、持続可能性を持つもの。
神道では、日本や日本人がいのちを永遠に
つないでいることの尊さを教えてくれています。
高温多湿の日本では、人の営みが続く限り、
水田は永続的に米の生産を約束してくれます。
伊勢神宮での20年に一度という御遷宮に伴う
有り難い御神事に参加できたことにより、1500年
という連綿と続いてきた長い歴史を感じることが
できました。
日本人が大切にしてきた営み、厳しさを増す国際
社会との関係づくりの中で、これからも私たち
日本人が守り続けなければならない伝統を
維持していくことの大切さに気づかされます。
日本は、農業の神様・豊受大御神様に守られている国。
社会との関係づくりの中で、これからも私たち
日本人が守り続けなければならない伝統を
維持していくことの大切さに気づかされます。
日本は、農業の神様・豊受大御神様に守られている国。
全国各地でその年の豊饒の実りを祈り、そして
収穫を祝い、これを見守る神さまに感謝し祀ること。
神代の昔から先祖の方たちが大切にしてきたこと。
目に見えるものだけの価値観でなく、目には見えない
けれども本質を見極める価値観を持ちたいと願います。
収穫を祝い、これを見守る神さまに感謝し祀ること。
神代の昔から先祖の方たちが大切にしてきたこと。
目に見えるものだけの価値観でなく、目には見えない
けれども本質を見極める価値観を持ちたいと願います。
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