『子どもの幸福度を上げる』

日本の子どもの幸福度は先進31カ国中6位物質的豊かさは21位総合1位はオランダ、2位がフィンランドとアイスランド。4位ノルウェー、5位スウェーデンと、北欧の国が上位を占めています。
国連児童基金(ユニセフ)と国立社会保障・人口問題研究所がこんな報告書をまとめ、公表しました。幸福度は、物質的豊かさ▽健康と安全▽教育▽日常生活上のリスク▽住居と環境
の5分野で、計20の指標を使って比較


日本は「日常生活上のリスク」と「教育」の二つの分野で1位
でしたが、「健康と安全」は16位、「住居と環境」は10位。上位5カ国に比べ、分野別順位のばらつきが大きいのが特徴。

そして日本では貧困状態にある子どもの割合が高く、貧困の程度も深刻なことが改めて示されています。「物質的豊かさ」は国ごとに標準的な所得の半分未満の世帯で暮らす子供の割合で比較し、割合が大きいと評価が下がります。

日本は14.9%、1位のフィンランドは3.6%、最下位のルーマニアは23.6%

日本の物質的豊かさの順位が低いのは、貧困ラインを下回る子ども(0~17歳)の割合が14.9%と高いことや、下回った子どもたちの所得の平均が、貧困ラインの額の約7割にとどまっていることなどが理由だといいます。(所得は世帯収入などから算出)
以前、2006年にMTVが世界14ヶ国、5,200名の子どもを調査した結果幸せを一番感じている国はインド。日本は10位で、「家族への期待や関心度」は最下位という結果。家族より友人関係を重視する文化の中で、信頼できる友人関係が作りにくくなっていること、いじめ時代の学校生活を反映しているようです。

とりあえずの居場所は確保しているものの、本心を明かせるだけの信頼関係に乏しいからさびしい
のかもしれません。国の将来を担う子どもたちが元気をなくしている現実子どもが幸せを感じられる国に戻すにはどうすればいいのでしょう?


先進国における子どもの幸せ調査で1位に輝いたオランダ。その秘密は「個性を伸ばす教育」と、「ワークシェアリングによって生活の安定と安心を保証している」ことにあるようです。

”この国に立ち込めている不安や将来に対する悲観的な考え方は、実は子どもたちには全く関係ないことなのです。つまり、この国が一番やらないといけないことは、内部需要を拡大するための橋を造ったり、道路を造ったりすることではなく、この子どもたちのための環境を整えること。

常識的な教育論や日本の政府が言っているようなくだらないようなことではなくて、ナショナリズムからも解放されて、もっと子どもたちの能力を信じて、その力を引き出す努力を日本が内部需要の拡大のためにやれば、この国は大した国になると信じてます。”
 

”人と自然を調和しながら『持続可能な未来』を共創する”