『自分の中のみんながつくるような気持ち』

童謡「ぞうさん」、「一ねんせいになったら」、
「ふしぎなポケット」
などの作詞で知られる、
詩人のまど・みちおさんが、昨日亡くなられました。
104歳

まどさんのユーモアあふれる作品は、広く親しまれ
戦後を代表する童謡詩人


”童謡を作る時は自分一人がつくるのではなく
「自分の中のみんな」がつくるような気持ちに
なって書く。

読者=子ども、というのではなく、むしろ、自分
が子どもそのものになった感じで”

20代から詩を書き始め、北原白秋の目に留まるなど
して、詩画集やエッセー、英訳絵本や童謡・合唱曲など
子どもを楽しませ、大人をふと立ち止まらせてくれる
独創的な詩
をつくり続けてこられました。

2010年放映のNHKスペシャル「ふしぎがり~
まど・みちお 百歳の詩~」
では、90歳を過ぎた頃
から増えてきた、自らの「老い」を見つめたユーモラス
な詩
を紹介されていました。

妻の認知症が年々進み、それを苦にして自分も一時
、うつ病になったといいます。

また次男にガンで先立たれるなど、様々な“老いの
哀しみ”と対峙しながらも、老いゆく日々を明るく
綴り続けた
、まどさん。


”何かを見てハッと心が震えても、それを突きつめて
いかないと、その美しさや素晴らしさには気が
つかない。

自分なりに考えて追求して、詩を書くことで、
初めて心からそれを感じることができる”

まどさんの詩には、命のないものも含めて全ての
ものに対する温かい愛情
が込められていました。

「誰でもわかることばで、誰もが見過ごしている
いのちの不思議」
を詩に表現し続けたまどさん。
ご冥福をお祈りします。



”人と自然を調和しながら『持続可能な未来』を共創する”