月が夜空にきれいに輝いて見えました。
寒いのを忘れて、しばしうっとりと魅せられてしまう
不思議な力を月は持っています。
月を見ている自分と、地球の多くを照らしている月と。
寒いのを忘れて、しばしうっとりと魅せられてしまう
不思議な力を月は持っています。
月を見ている自分と、地球の多くを照らしている月と。
この瞬間に自分と月との間には境がなく、一体化
しているのが感じられます。
そしてこの月は、これまでに地球に存在し生成してきた
幾多の生命を見つめてきました。
悠久という、とてつもなく長いさまざまな時間が
この星に流れてきたこと。
生命誌の研究に取り組まれてきた中村桂子さん
(JT生命誌研究館館長)は、こう語っています。
「いまの世の中は効率第一、時間も時計の示して
いる時間だけですよね。
だから何時何分に会いましょうとか、五分で
やりましょうとか。
それはきめないと世の中動きませんから、この時間
ももちろん大切ですし、速くやる必要のあることも
あるんですけれど、
一本の木が立っていたときに、この木がここまで
なるのに何年かかっただろうと思うと、百年だったり
五百年だったりするわけですね。
そのことを感じないと、ここに家をつくろうと思うと、
ぱっと伐ってしまうわけでしょう。
私の家の近くでも、昨日まですてきな雑木林だと
思っていたところが、今日歩いてみたら、
一本も樹が残っていない平らな宅地になっている
ということがしばしば起きています。
しかも、その土地を買った人はまた小さな苗を
植えるのです。
伐らずにそのまま売れば買った人は、一本一本
を大事に考えて家を建てるでしょう。
この木は何十年立ってるかと思うと、これを生かして
つくる方法はないだろうかと考えると思うんです。
しかもそれを生かして建てた方が質の高い生活
環境になる。
実は、百年、二百年という時間は、身の回りに
たくさんあるのに気づかないのです。
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