「言うだけでなく、実行しなくては駄目」
ノーベル医学・生理学賞の受賞者に、熱帯の
寄生虫の病気に効果がある抗生物質を発見
したことなどで知られる、大村智氏(北里大学
特別栄誉教授)が選ばれました。
ノーベル医学・生理学賞の受賞者に、熱帯の
寄生虫の病気に効果がある抗生物質を発見
したことなどで知られる、大村智氏(北里大学
特別栄誉教授)が選ばれました。
冒頭の言葉は、大村教授が大切にされている
信条。
元高校教師という異色の経歴の持ち主で、高校
時代に国体の出場経験を持つスポーツマン。
研究に必要な精神力をスキーや農作業から学び、
社会貢献への労力も惜しまないと周囲から高い
評価を得ています。
”「危ないときに何となく神様が力を添えてくださって、
川の向こうにポンと橋渡ししてくれるようなことがある」
といった幸運にめぐまれたのは事実であろうが、
全体としては、自力で自分の道を切り開いてこられた、
という印象が極めて強い。
山梨大学出身なので大成は難しかろうという周囲の
反対を押し切って研究職についたのもそうである。
また、留学先も「給料が少ないからには、きっと何か
別のいいところがあるに違いない」といった、逆をはる
ような独特の判断で決めたというのもおもしろい。
そして、これらの独創的な判断の総和が「大村智」に
なったのだ。”
(仲野徹氏 大村智 - 2億人を病魔から守った化学者
【ノンフィクションはこれを読め!HONZ】より)
大村教授は、これまで微生物由来の有機化合物
を多数発見し、薬学研究の分野で優れた業績を
上げています。
寄生虫によって引き起こされるオンコセルカ症や
リンパ性フィラリアなどの発生を劇的に抑えること
ができる「イベルメクチン」のもととなる「エバーメク
チン」など、数々の抗生物質を発見。
こうした業績が高く評価され、2012年に文化功労者
に選ばれ、2014年にはガードナー国際賞を受賞。
昭和10年、自然豊かな山梨県神山村(現韮崎市)
で大きな農家の長男として生まれた大村教授。
父親は村の有力者で食糧には困らなかったそう
ですが、家の手伝いは大変だったといいます。
「早朝に起こされて野良仕事。中学までに一通りの
仕事をできるよう厳しくたたき込まれた」
で大きな農家の長男として生まれた大村教授。
父親は村の有力者で食糧には困らなかったそう
ですが、家の手伝いは大変だったといいます。
「早朝に起こされて野良仕事。中学までに一通りの
仕事をできるよう厳しくたたき込まれた」
小学3年のとき終戦を迎えた際、将来は農家を継ぐ
と考えていた大村少年に、両親は英語の勉強を
熱心に勧めます。
「後々、非常に必要になったので先見の明には
驚きました」
と考えていた大村少年に、両親は英語の勉強を
熱心に勧めます。
「後々、非常に必要になったので先見の明には
驚きました」
また祖母からは、「世のため人のために働きなさい」
と言われていたそうです。
大学1年の時、スキーの名手で知られた横山隆策
氏に入門し、過酷なトレーニングに耐えて、腕を
上げます。
「体力的にも精神的にも厳しい環境に身を置くこと、
人まねをしないことの大切さ」を学んだといいます。
自分よりずっと年少の子供でも上手いという環境
の中、負けず嫌いであった大村青年は、やり方を
まねているだけでは先生を超えられないことを
知りました。
「人と違うことをしなければいけない」という精神が、
後の研究人生の大きな柱になります。
研究者として、教育者としてさらには経営者として
「終始一貫」ぶれることのない大村教授。
細菌学者のパストゥールは、『幸運は準備された
心を好む』と語っており、何事にも謙虚に努力し、
道を切り拓いていきたいと言われます。
転機は、いつも出会いから生まれる。だからこそ、
人との出会いを大切にしたいという大村教授
「何にしても一生懸命やっていると、必ず支えてくれる
人が現れてくれるものですね」
「終始一貫」ぶれることのない大村教授。
細菌学者のパストゥールは、『幸運は準備された
心を好む』と語っており、何事にも謙虚に努力し、
道を切り拓いていきたいと言われます。
転機は、いつも出会いから生まれる。だからこそ、
人との出会いを大切にしたいという大村教授
「何にしても一生懸命やっていると、必ず支えてくれる
人が現れてくれるものですね」
参考:「大村智 2億人を病魔から守った化学者」
(馬場錬成著・中央公論新社)
ちなみに私の叔父、櫻井孝美から贈ってもらった
『─緑と水と太陽─ 燦めく日々 櫻井孝美作品集』
の帯書きを大村教授が書かれています。
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世界中を見渡しても見られないであろう、
浴室で楽しむ「家族」をモチーフにした作品群があった。
─ 大村 智
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https://www.tomosha.com/webshop/products/SSAKURAI
(馬場錬成著・中央公論新社)
ちなみに私の叔父、櫻井孝美から贈ってもらった
『─緑と水と太陽─ 燦めく日々 櫻井孝美作品集』
の帯書きを大村教授が書かれています。
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世界中を見渡しても見られないであろう、
浴室で楽しむ「家族」をモチーフにした作品群があった。
─ 大村 智
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