『競い合う自動運転技術』

「第44回東京モーターショー2015」が東京ビッグサイト
で今日から開幕。

世界の自動車メーカーが出展し、自動運転技術を導入
したコンセプト車など最先端の車
を披露するそうです。









前回の「東京モーターショー2013」では、プラグインハイ
ブリッドや電気自動車などといったエネルギーマネジメ
ントの最新技術
や、スマートフォン、PC、ネットワークなど
との連携
が見所の一つでした。

その後、スマートフォンとの連携はさまざまな形で実用化
されています。

コネクテッドカー(ICT端末としての機能を有する自動車)
は、生活の中のひとつの情報端末として利用者の利便性
を高める道具(デバイス)としてとらえられています。

安全性を高めたり、効率的な運転を助けるために様々な
データを収集・分析して利用者に提供するだけでなく、
利用者の生活情報まで含めてサービスを提供する情報
端末
として自動車を活用しようという、コネクテッドカー。

自動車などの移動体に通信システムを組み合わせて、
リアルタイムに情報サービス
を提供するテレマティクス
(移動体に携帯電話などの移動体通信システムを利用
したサービス提供)
を発展させたものととらえられています。

そして今回の東京モーターショーで注目を集めているのが、
地球上に最も多く存在する元素である「水素を利用したエネ
ルギー」や「交通事故を回避するための自動運転およびアシ
スト機能」


トヨタ自動車は世界初公開となるFCVのコンセプト車「FCV
プラス」
を出展。

電力を「つくる」「あげる」などをテーマ
に開発したもので、
自宅などに駐車している際は発電機として使え、つくった
電気を他の自動車や地域の電力網に供給
することが
できるといいます。

ホンダは同社初となる量産型の燃料電池車(FCV)、「クラリ
ティフューエルセル」
を展示。

1回の水素充填で700キロメートル以上走り、大人5人が乗る
ことができるそう。FCVとつなぐ外部給電器も発売し、一般
家庭が使う7日分の電力を供給
でき、「CO2フリーなエネルギ
ー循環で、暮らしをより便利にする」
と強調しています。














 国内自動車大手は東京五輪開催の2020年ごろをめどに、
高速道路で完全な「自動運転」の実現を目指しています。
自動運転とは、「認知・判断・操作」というドライバーが行って
いる運転機能を機械に任せる
というもの。
米政府の国家道路交通安全局(NHTSA)が定義した「
自動運転」
の内容。この定義が先進国の共通認識になっている
そうです。

レベル0:車の運転に関してコンピュータが介在しない状態
レベル1:自動ブレーキやクルーズコントロールのように部分的
   にコンピュータが介在する状態
レベル2:操舵(ハンドル機能)が複合的に加わった状態
レベル3:半自動運転。条件次第ではドライバーは監視義務
   から開放可
レベル4:完全自動運転
しかし「自動運転」システムを実現するには、100年以上も
続いた自動車産業の積み上げ技術だけでは成り立たない

といいます。
コンピュータや各種センサーなどの新しい技術が必要。 
認知はセンサー、判断はコンピュータ、操作はアクセルや
ブレーキなどの自動化


このうち認知と判断はITや軍事技術が応用できるもの。
AI(人工知能)やロボットの実用化と車の自動運転がほぼ
同時に進行している状況
で、さまざまな企業や研究機関が
熱心に取り組んでいます。
自動運転の実用化の足音が聞こえてきた中、自動車各社
はもちろんのこと、グーグルなどのIT企業も加わって市場
は大いに活気づいているよう。

その状況は、こちらに詳しく書かれています。

”「自動運転」時代に日本メーカーは勝てるのか”

高齢化がますます進む日本では、交通事故の減少や
渋滞回避に向けて、自動運転技術の開発進展が
期待されています。

”人と自然を調和しながら『持続可能な未来』を共創する”