『御柱と太古の日本』

”男たちは山から切り出された巨木にまたがって崖を転がり落ち、

勇壮なかけ声とともに社の四隅に巨木を立てる。

日本のどこにもなく世界にも例がない「謎の祭」。
考古学や民俗学、神話学などの最新の知見により、浮かび上がるのは、

日本列島を揺るがした壮大な古代史のドラマ。”

諏訪大社は、全国各地の諏訪神社の総本社で、国内にある最も古い神社の一つ。

ご祭神である諏訪明神は、古くは風・水の守護神で五穀豊穣を祈る神。

武勇の神として広く信仰され、東国第一の軍神として坂上田村麻呂や源頼朝、

武田信玄、徳川家康らの崇敬を集めました。

諏訪湖の周辺に4箇所の境内地を持っていて、諏訪市に上社本宮、茅野市に上社前宮、

下諏訪町に下社春宮と下社秋宮。

樹齢150年を優に超えるモミの大木は、山中から選ばれた16本のモミだけが御柱となって、 里に曳き出されるもの。7年毎の寅と申の年に、社殿の四隅に建てられます。

旧約聖書「列王記」上6章には、ソロモン神殿を造る際、杉やモミの大木を

隣国レバノンの森で切り出し、エルサレムまで運んだという記述が見られます。

御柱祭との類似性はとても興味深いものです。
「御柱祭」の起源は諸説様々ありますが、縄文時代の巨木信仰という説も。

”人と自然を調和しながら『持続可能な未来』を共創する”