『恩返しを決意した日』

「いちばん嫌なのは知ったかぶり。いちばん怖いのは
当たり前。」
 
イラン生まれで、現在日本でタレント、モデルをしている
サヘル・ローズさんがお母さんからいつも言われてきたこと。  
















「物事って、ただ聞かされたことを聞くんじゃなくて、自分
で調べて、自分で見る。そして自分でいろんな情報を
いろんな角度から見るようにしなさい。」
(東洋経済オンライン)

2008年に書かれた自叙伝「戦場から女優へ」から、
その半生は壮絶なものであったことがわかります。
1985年、イラクとの国境近くの町で11人兄弟の末っ子
して生まれたサヘルさん。(サヘルとはペルシャ語で「砂浜
」の意味)

家は貧しく、大工をしていた父は13人家族を養い切れず
、子どもたちはその日食べるものを奪い合うような日々
だったといいます。

1980年にイラン・イラク戦争が始まり、町は戦火に包まれ
ます。(化学兵器も使用され、両国の犠牲者は100万人
程と推定)

毎日空襲警報におびえていた89年。大規模な空襲
行われ、町の住民400人のほとんどが犠牲になり、サヘル
さん
の家族も。
 
空襲の4日後、当時大学生でボランティアの救助活動を
行っていたフローラ・ジャスミンさんが、瓦礫の中から
サヘルさんを
救出し、孤児院に収容となります。

フローラさんは、その後サヘルさんを引き取ります。

それは孤児院を見舞った際、当時4歳のサヘルさんから
「お母さん」と呼ばれ慕われた
ことから、引き取ることを
決意します。

しかしとても高い身分であったフローラさんの実家は、
孤児であったサヘルさんの養育を、家柄に傷がつくと
して猛反対
。実家から援助をもらえなかった二人は、
飢えを耐え忍ぶ日々を送ったそうです。

”人と自然を調和しながら『持続可能な未来』を共創する”