『復興とは、普通の日々にささやかな感謝の念を覚えられること』

「宅急便を育てていただいた東北地方への恩返し」、宅急便1個につき10円、
寄付総額130億円のヤマトグループ

今日行われた「震災1年メモリアルフォーラム」(日経新聞社主催)
・パネル討論での木川眞さん(ヤマトホールディングス社長)のお話。



震災直後、ヤマト運輸の現地ドライバーたちは自主的に避難所へ行き、
救援物資を運んだ

避難所では水道、電気、ガスというライフラインの他、食糧や衣料など様々な救援物資が
必要であり、その配送はまさに命綱であることをよく理解している
からだった。

毎日、大量の支援物資が全国各地から被災地に送られてきた。
一度、被災地の体育館や公民館など公共施設に集積された後、各避難所の状況に応じて
必要なものが届けられる。

しかし、混乱した被災地ではどこに何が必要で、それが集積所のどこにあるのかという
情報管理が極めて難しい。
そこでヤマト運輸では、地域の実情をよく知っているドライバーの情報と集積場の的確な
在庫管理によって、各避難所が必要とするものを届けることができた


企業として、現地に活かされる大きな寄付を行うと共に、社員一人一人が「専門性」を
活かしたボランティア活動を当たり前のように行っている。
CSR活動としてやるべきだから行うということでは決してなく、むしろ企業理念に則って
ふだんから社員個人が社会に対して何を為すべきをよく分かっていて、すぐに行動する

という、大変すばらしい企業だと思う。

震災1年メモリアルフォーラム」は、安藤忠雄さんの基調講演、増田寛也さん(元岩手県
知事)
木川眞さん(上記)、藤沢久美さん(ソフィアバンク副代表)のパネル討論の後、
14時46分に参加者全員で黙祷を行った。

その後、山田康昭さん(日経新聞写真部長)報道写真ギャラリー「記憶」に対する
講演「記憶を絆に」を行ったが、投影された写真に涙が溢れ出て止まらなかった。 
”復興とは、すべての人々が普通の日々にささやかな感謝の念を覚えられること”
という言葉が静かに深く心に響いた。

”人と自然を調和しながら『持続可能な未来』を共創する”