「国家100年の計は人にあり」といいます。
国や地域・家庭の基盤となる人財の育成を
いかに行なうか、人間という生き物、
日本人としてのアイデンティティを見据えた上
でのものでなければ、漂流する日本の状態を
食い止めることはできません。
教育基本法改正が国会にてしばしば論議されて
きましたが、人づくりの本質をふまえての
ものではなく、今までの焼き直しをいかに行なうか
という表面上のやりとりに感じられ大変残念に
思っています。
国や地域・家庭の基盤となる人財の育成を
いかに行なうか、人間という生き物、
日本人としてのアイデンティティを見据えた上
でのものでなければ、漂流する日本の状態を
食い止めることはできません。
教育基本法改正が国会にてしばしば論議されて
きましたが、人づくりの本質をふまえての
ものではなく、今までの焼き直しをいかに行なうか
という表面上のやりとりに感じられ大変残念に
思っています。
歴史に学ぶという大事な視点から、
例を挙げてみましょう。
江戸時代中期、肥後の国熊本の藩主、細川重賢は、
時習館という藩校を設立し、秋山玉山という人物
を初代校長に任ぜます。
秋山玉山は、熊本藩儒者。
藩主霊雲に抜擢され,享保8年に藩主に従って江戸に出、
藩命によって昌平校に入ります。
林鳳岡に学ぶこと前後10年、鳳岡の高弟として代講を
務めるまでになりました。肥後に帰って藩校時習館の
設立に尽力、初代の提学(教授)となります。
詩人としては一字一句をおろそかにせず推敲を重ね、
特に五言絶句を得意としました。
頼山陽は、新井白石・祇園南海・梁田蛻巌・秋山玉山を
「正徳期の四大詩人」と推奨しています。
重賢は、玉山に次のようなことをお願いしました。
「先生は国家の名大工であり、木づくりの名人だと
思います。
したがって、教育にあたっては、人づくりは
木づくりと考えていただけますか。
そのために、木配りを大切にしてください」
ここでいう木配りとは、学ぶ子が、杉なのか松なのか
欅なのか樫なのかなど、何の木にあたるかを確定する
意味。
木の種類によって、養育方法は異なるものであり、
施肥の仕方、剪定の仕方など全然異なるもの。
つまり、重賢は教育にあたっては、
「一本一本の木の性格が異なるように、その木に
見合った教育をしてほしい」ということを依頼
したのです。”
画一化の問題がとかく言われる中、人間が持つ
多様性を認めた人財づくりの大切さを教えられます。
重賢の素晴らしい考えを現代に活かしていきたい
と思います。
「サス学」(サステナビリティ学習)では、
子どもたちの木配りを大切にしていきたいと思います。
そういえば、かつて師匠のC.W.ニコルさん
からこう言われたことを思い出しました。
『多様性は可能性!』
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