進む高齢化と人口減少、電機・自動車といった
前時代型の産業を主とする産業の構造、景気悪化
の対処策は依然とした土建インフラ整備による
公共事業頼みの経済政策。
前時代型の産業を主とする産業の構造、景気悪化
の対処策は依然とした土建インフラ整備による
公共事業頼みの経済政策。
これからの展望が描けず低迷を続ける日本経済・社会。
この状況が続く中、企業内では出される多くの企画
に対してNOを出し続ける文化に陥っています。
期待して企画書を出すと、返ってくる典型的なフィードバック
は、「見込みはどうなのか?」「リソースがない」
「VOC(顧客)の声は十分に調査したのか?」「このデータ
じゃ満足できない」・・・など。
こうしたやりとりを繰り返し、仕事のための仕事を作り、
結果として、新規事業をほとんど起ち上げることは
ないから、社員はモチベーションが上がらない、
経験を積めない。
規模の大きい組織ほど、大事業になる見込みがなければ、
参入しないといいます。
一見賢く聞こえるが、現実は異なると、神田昌典さんは
著書『2022-これから10年、活躍できる人の条件』
で述べています。
かつて米国のヒューレット・パッカード社は、一時
「数千億の規模にならない事業は、参入価値なし」
という風潮になった。
その結果、どうなったかというと・・・分析に分析を
重ねて数千億ドルになると判断した新規事業は、
全て失敗。
リスクを最小限にするためのプロセスを踏むことと、
ライフサイクルが極端に短くなった事業をスピーディー
に立ち上げることは、真っ向からぶつかり合うもの。
新規事業の成長期に乗り込むドアは一瞬しか開いて
いないので、切符を買うかどうか、じっくりと判断
しているゆとりはありません。
乗り込んでから、考えることで、ようやく経験が詰める
時代になりました。
『現実には、ライフサイクルが短い事業に参入
することにより、はじめて大きな事業への糸口を
見つけることができる。
言い換えれば、練習試合に参加しないと、本大会
への出場権も得られない』
江戸時代の末期に、賢く、現実的であった
ことは、明治時代になったとたん、滑稽となる。
太平洋戦争中に、賢く、現実的であったことは、
終戦後には、とんでもない過ちとなることが
多々ありました。
つまり、いまの時点で、「現実的に考えろ」としたり顔
で言う奴は、ほんの数年も経てば、化石になって
発見されるでしょう。
終わりに、神田さんのアドバイスを紹介しましょう。
『繰り返すが、ライフサイクル末期で重要なことは、
古き価値観を手放し、新しき価値観を創造すること。
壁で包囲された窮屈な世界にこだわるのではなく、
壁がない自由な世界に飛び立つことを
選択しなければならない』
自分の未来を決めるのは、そう自分自身ですね。
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