『強くなるための一歩なんだからね』

「親にだって言うよ。
子どもを叱ってあげてよって。

子どもがダメな時は、見て見ぬふりじゃなく、
ちゃんと向き合って叱らなくちゃ。
他人の子もしっかり叱ってあげなくちゃいけない。

大人は、子どもを導かないといけないんだ。」
 


これはソフトボール日本代表の監督として、
2000年シドニー五輪で銀メダル、
04年アテネ五輪では銅メダルにチームを
導いた、宇津木妙子さんの言葉


人間の「脳」には我が身を守るために、叱る人
の話を受け流すようになる逃避の本能
がある
そうです。

子どもがなぜ叱られているのかわからずに、
ただ繰り返し叱っても無意味である
ことが
わかります。

ましてや大人の感情を爆発させるだけでは
尚更。

「なぜ、厳しい監督と言われたかというと、
選手のことが可愛いくてしょうがなかったんだ。
なんとか成長させてあげたかった。

でも、むやみには叱らないよ。
できる力があるのに、いい加減にやったり
したら叱ったものだ。」
 

宇津木さんは現在、講演会や子どもたちを対象
とした教室を全国で開き、ソフトボールの魅力を
伝えています。

 


















”先日、ある会場でノック練習をしていた時に、
エラーばかりする男の子がいました。

そのうちにお母さんが駆け寄ってきて、
「うちの子が人前でエラーしているのが可哀想
だから辞めさせたい」って言うのです。

私は「お母さん、取れるまでやるからね」と
断りました。

男の子はいまにも泣きそうな顔をしながら
やっていましたが、ついにボールをキャッチ。

「よかったねー、出来たじゃん」って、その子
と抱き合って喜びました。

でもお母さんは「息子がみんなの前で
恥ずかしい思いをしている」って涙流してるの。

「そうじゃないよ、こういうことはいい思い出と
して残るんだよ。

この子が強くなるための一歩なんだからね」、
ってお母さんに言いました。”

子どもを導くように叱るということが大切

「努力は裏切らない」
をモットーとしてきた
宇津木さんの言葉には、多くを学べます。





















”人と自然を調和しながら『持続可能な未来』を共創する”