『象牙の中に真珠を持つゾウ』

野生のアフリカゾウ生き延びるために、人間の言語を識別し、
脅威と見なしたものから遠ざかる術
を身に着けたとする研究論文
が10日、米科学アカデミー紀要(PNAS)に発表されました。

http://www.afpbb.com/articles/-/3010133?ctm_campaign=must_read

 

論文の共同執筆者、英サセックス大学のグレーム・シャノン客員
研究員(心理学)は、「マサイ人とカンバ人の男性がそれぞれの
言語で発した同じフレーズをゾウが聞き分けたということは、
ゾウが異なる言語を識別している可能性を示している現れ」
と話しています。

このことは、ゾウが言葉の意味を理解するということではないもの
の、おそらく声の抑揚や母音の使用などを手掛かりに、
より歌っているように聞こえるマサイ人の言語をカンバ人の言語と
区別している可能性を示しているそうです。

先日お亡くなりになった、まどみちおさんが書かれた
童謡「ゾウさん」はいまでも好きなうた。
http://cchkk.blog.fc2.com/blog-entry-224.html#end

昔、父が好きで一緒によく見ていた番組が、「野生の王国」

森林や草原の大自然には、様々な野生動物たちが住んでおり、
その中では激しい生存競争があり、群れで暮らす動物、
小家族単位で暮らすものと、多様な生命に満ちた世界
映しだされていました。

その動物たちの中でも、存在感をより強く感じたのがゾウ
後年、人と同じ脳の大きさを持つ生き物と知ったとき、彼らの
人とは異なる脳の使い方に興味を覚えたものです。


2003年、当時携わっていた企業での森林生態系保全
プロジェクトの視察で、西アフリカのガーナ共和国
行きました。

森林が年々伐採されて、野生動物たちの数も減少して
いく中で、森を切らずに森を残して村人の生活も向上
させながら、動物たちのすみかを守り、互いに共存
する
ことを目的に、NGOと連携して村人に協力してもらう活動。

この地域の森林には、多様な生きもの達が暮らしており、 
その中にはアフリカゾウよりも一回り小型のマルミミゾウ
という森林に住む珍しいゾウがいます。

プロジェクトに参加しているある村を訪れたときのこと。

「今までは村の畑を荒らすゾウは憎らしいものだった。
でも今ではゾウが森をつくることがよくわかった。
森は、我々人間を含めて、全てのいきものを育んで
くれる有り難い存在なんだ」

村長さんがしみじみと語ってくれた時の感動は忘れられません。

母系社会
であり、お婆さんを群れのリーダーとするゾウ。

彼らは、愛情を基盤として強い絆をもち、昔からの智恵
代々伝えています。

「きずな」「つながり」「連帯」
という、3.11後の日本で
見直された大事な関係。

それを深めながら生きてきたゾウたちに、わたしたち人間
は見習うところが多くあります。

「象牙の中に真珠を持つゾウがいる。

牙の内側にできた突起物が、ゾウが歩く振動で中に落ち、
長い年月をかけて転がり磨かれ、見事な真珠ができあがる。 

初めは不恰好な真珠の原石は、 磨かれることで光り輝き、 
かけがえのない宝石にうまれかわる。 

目に見える真珠は100頭に1頭しか持つことはできないが、 
魂の原石は、どのゾウも持っている。 

その原石を宝石に変えることができるのは、 誰でもない。
自分自身だけ。 

母や家族の愛情を受け、苦労して学び、さまざまな経験をして
大自然の中で生き抜いてきた。 

かけがえのない、自分という存在だけが自分だけの真珠を
持つことができる。」





















”人と自然を調和しながら『持続可能な未来』を共創する”