『宇宙と人間の始原的な調和』

「人間が存在する唯一の目的は、生きるという
闇夜に火をつけることである。」


シモーヌ・ヴェイユは、パリ出身の哲学者、思想家。
20世紀前半の激動と戦争の時代に、弱者の立場に
立ち、第二次世界大戦中34歳の若さで亡くなりました。

松岡正剛氏(編集工学研究所所長)は、以下のように
述べて高く評価しました。
”日本人にしか「無」がわからないとおもっていたとしたら、
大まちがいだということだ。

たしかに欧米の哲学や思想には「有る」に対するに「単なる無」
が蔓延ることが少なくないが、「そこへ向かうとあるかもしれない
無」を見ていた哲人は、何人もいる。
そのなかでも最も潔く、最も勇気をもっていた一人がシモーヌ・
ヴェイユだった。ヴェイユは、その「そこへ向かうとあるかもしれない
無」のために「脱創造」(decreation)という言葉をつくった。

そして、そのことを断固として実行するために「根こぎ」(
deracinement)という言葉をつくった。「根こぎ」とは、
その移行を果敢に実行するために、その拠点の中へ降りて、
そこにいる自分自身を攫ってしまうことである。
あるいはそのようにしようと決断することだ。”


彼女の代表的な断章集、「重力と恩寵」

”人と自然を調和しながら『持続可能な未来』を共創する”