『働く人が希望を持てる会社』

『働く人が希望を持てる会社』が日本で、減って
きているのではないかというレポートを読みました。

『創造的な商品や技術に失敗を恐れず挑戦する
文化』
が企業から失われているという声も
聞きます。
















組織が社員に提供できている(または、できていない)
要素が大きく変化し、社員のモチベーションが3.0
から2.0に回帰
しているのだそう。
たしかにわかる気がします。

参考にダニエル・ピンク氏による
モチベーション定義は以下の通り。
 ↓
■モチベーション1.0
(生存や安心に基づく動機づけ)

外には獣や敵がいっぱいで危険だらけ。
だけどお腹は減るし死にたくないから、オレ、頑張る。

■モチベーション2.0
(アメとムチに駆り立てられる動機づけ)

家にはお腹を減らした女房と子供が待っているし、
住宅ローンもがっちり残っている。
契約取ってこないと支店長にはどなられるし、
ボーナスの査定にも響くから、オレ、頑張る。

■モチベーション3.0
(自己実現的な動機づけ)

自由に好きなように仕事ができる。
「しなくてはならないこと」と「できること」、
「求められる能力」と「本人の能力」がほどよい。
目指すべき高みを見据えて、オレ、頑張る。
















上記の意見を言う識者たちによれば、モチベー
ション低下は経営の責任が大きい
といいます。

ここ数年、日本の大手企業を中心に、経営者
の最大の関心事は、新興国の市場でいかに商品を
売っていくか
にありました。

高い商品は売れないので、安い商品を造れ
という大号令
が社内に掛かっています。

現場では新しい技術の開発よりも、ムダ取り
や効率向上といった改善に大わらわ


そのため職場にはチャレンジが見られず、成長感の
ある仕事がない状況に・・・

















そのような中で、報酬や上司との良好な関係など、
モチベーション2.0を求める社員が増えているとか。

今の中堅・若手層が重視する項目の上位にくるのは、
単純に自分を見ていてくれる上司や、
その上司からの褒め言葉、さらには業務目的や
自らの役割分担が明確になっていること


しかし現実には、自分を見ていてくれる上司の存在
や、明確な役割設定など、職場で仕事をするための
基本的なインフラが提供されていない企業
が増えています


小林三郎氏(元・ホンダ経営企画部長)によれば、
イノベーションに対する致命的な理解不足と、
その結果によるイノベーションからの撤退
が背景にあるとのこと。













『会社という組織は利益を上げた人を評価するので、
短期間で利益を上げられるオペレーション出身者
が役員の大半を占めている。

すると、成功率100%が判断基準になるので、
成功率10%以下のイノベーション分野の技術
開発は「効率が悪いからやめろ」と判断されて
中止になる。

日本企業全体で収支に余裕がなくなっているので、
真っ先に切られてしまうのだ。

オペレーションとイノベーションは本質的には
別物だが、オペレーションの中にイノベーション
的な要素もあり、イノベーションの中にも
オペレーション的な要素がある。

そのため、オペレーション出身の役員は、イノベ
ーションを十分理解していると思い込んでいる
ケースが多い。


















このような企業内環境において、多くの社員は
お金にモチベーションを見出しがちです

より高いレベルのモチベータが望めないとき、
多くが結局はお金だと諦めることになるから。

その意味で、多くの人にとって、お金は最も
とっつきやすいモチベータ


しかし、お金をモチベーションにしている人材
が多い企業をどれだけ信用できるでしょうか?


社員は企業の資本であり、職場環境の充実に
よりモチベーション3.0を持ち、より自分らしい
生き方を行うことは、中長期的には企業にとって
価値向上につながるもの
と思います。


”人と自然を調和しながら『持続可能な未来』を共創する”