経済が縮んでいく中にあって、日本人の精神も同じよう
に小さくしぼみがち。
何をどう直せばいいのか?
いったいどうやったらこの国は立ち直れるのか?
に小さくしぼみがち。
何をどう直せばいいのか?
いったいどうやったらこの国は立ち直れるのか?
緊急の課題に直面している日本の経済・社会。
以前「週刊現代」(2012年2月11日号)に書かれて
いた記事は、興味深いものでした。
”全国民必読 これからの日本を考えるヒント
みなさん、このまま沈みますか、それとも立ち上がり
ますか
「貿易収支」もついに赤字に転落
このままズルズルと「国際競争」で負け続けるのか”
以下、記事から抜粋です。
サムスン会長李健煕氏は、
「先に進んだ国だと思っていたが、日本は少し力
が落ちたようだ」と揶揄されたが、返す言葉もない
のがいまの日本の実情だ。
サムスンやLGといった韓国企業は日本にくらべて
国内市場が半分しかないので、外に打って出るしか
生き残る道はないという覚悟を持って、
官民一体となって早くから大胆な世界戦略に
手をつけてきた。
国内市場が小さいフィンランドも同じで、そこから
携帯大手ノキアなどの成功が生まれた。
対照的に日本企業は国内市場にばかり目を向け、
せっかくの技術力を活かしてこなかった。
特に日本企業は半導体、ソーラーパネル、
リチウムイオン電池などの先端分野で
有望な商品群を抱えていたが、巨大な国内市場
があることに安心し、規制緩和や大規模投資を
怠ったことで、他国のメーカーに先を行かれてしまった。
日本企業の「終わりの始まり」に、世界は数年前から
気づいていた。
知らなかったのは日本人だけで、それがいま
「貿易赤字ショック」に端を発して、やっと日本人の目
に見える形で現れてきたのだ。
日本の電機メーカーも、テレビなどハード単品を売る
のをやめて、システム主導の会社に生まれ変わるべき
だったし、外から優秀な経営者を呼んできて、
「人は組織を超えられず、組織は業界を超えられず」
の限界に挑戦すべきだった。
いま、膨れ上がった国の借金は約1000兆円。
100%デフォルト(債務不履行)するといわれるギリシャより
ひどい財政赤字を抱える「借金大国」に成り下がった。
米国の専門家の試算によれば、2012年に消費税を10%に
すると仮定しても、財政を持続可能なものにするためには、
2017年に33%まで消費税を増税する必要がある。
2022年に増税するケースでは、37・5%という税率まで
上げなければいけない。
野田政権が唱える消費税増税案を国民が呑んだとしても、
それでは借金返済にはまったく足りない。
だから今後も、追加の増税や年金や医療などの社会保障
カットが必要になる。
その間、増税ショックによって経済が悪化、さらに
税収が少なくなって、再び雪だるま式に借金が
膨れ上がっていく恐れもある。
日本の姿は、多重債務者の成れの果てそのものだ。
いまのギリシャやイタリアを見れば、未来の日本の姿
が透けて見えてくる。
たとえば消費税の税率をギリシャは19%から23%に、
イタリアは20%から23%にそれぞれ引き上げ、
さらに食料品や生活必需品などの軽減税率を見直した。
ギリシャやイタリアはいまだ財政再建から程遠い。
その間に国債が売られ金利が上昇、さらに借金の利払費
が増えていく隘路にある。
ジワジワと痛みを受け入れながら、返せる当てのない
借金を返し続けることになるのが「借金大国」の末路なのだ。
少子高齢化で日本の経済成長率は、2020年代半ばから
マイナス成長が常態化する可能性がある。
人口が減り、マーケットが縮めば雇用にも悪影響があるから、
10年後でも失業率は約4%になる。
さらに日本は世界で唯一のデフレ国家。
デフレは経済をさらに収縮させ、買い控えが蔓延し、また
賃金が下がっていく。
経済が縮んでいく中にあって、日本人の精神も同じように
小さくしぼんでいっている。
特にモーレツ社員として日本の高度成長を支えた
中間管理職に元気がない。
企業から使い捨てられ、生活の安定も担保できないから、
イエスマンの官僚みたいな人ばかりが増えている。
企業トップも「外れた奇人変人社員」を減点方式で
一括評価するから、これが一層社員を縮こまらせている。
だから変わり種社員も生まれないし、イノベーション
も起こらない。ますます企業は業績を悪化させて自信を
失う「負のスパイラル」に陥っている。
経済が成熟して下降局面に入ると、社会全体が余裕を
失い、目先のことしか考えなくなる。
『枠を外れた人』を受け入れる隙間をなくし、
人と違うことをする人をバッシングするようになった。
そして「お天道様に見られても恥ずかしくない
生き方をしよう」という日本人本来の美徳や
職業への矜持といったものも失われていった。
縮む国家にあっては、社会も人間そのものも、
負のデフレスパイラルにはまっていく。
日本が抱える諸問題を掘り下げていくと、底の底で
いつもコツンとぶつかる大岩がある。
責任逃れに終始する経営トップ、国民に痛みを強いる
だけで何も決められない政治家と官僚・・
大岩の正体は「人材不足という悩み」にほかならない。
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