「社員をサーフィンに行かせよう」(東洋経済社)
この鮮烈なタイトルは、世界的なアウトドアメーカー、
パタゴニア社の創業者、イヴォン・シュイナード氏が
書いた本の題。
この鮮烈なタイトルは、世界的なアウトドアメーカー、
パタゴニア社の創業者、イヴォン・シュイナード氏が
書いた本の題。
この本が数年前出版された際、
パタゴニア日本支社の環境担当である
素晴らしい知人からプレゼントされました。
パタゴニア社では、このタイトル通り社員は
いつでもサーフィンに行っていいのだといいます。
登山、自転車、ランニング、などどんなスポーツでも。
事実、上述の友人は以前休暇を取り、
米国へ1週間ほど行って、トレイルランニングに
汗を流したと笑顔で話してくれました。
イヴォン氏は、なぜ社員がこのような時間を
過ごすことを認めるのか?
それはぜひこの本を読んでいただきたいとして、
少しだけ紹介しましょう。
・「責任感」
社員一人一人の高い判断力を求める上での責任感
・「効率性」
自分が好きなことを思いきりやれば仕事も
とうぜんはかどる
・「融通性」
常日頃から生活や仕事のスタイルをフレキ
シブルにしておく
・「協調性」
周囲が互いの仕事を知り、信頼しあえる
職場にする
・「真剣なアスリート」
より多くのプロフェッショナルを雇い入れ、
自然やアウトドアスポーツの経験と知識
を取り入れる
実はこのように社員個々の自主性を鍛え、
仕事の生産性も高くし、組織を強くすると
いうことに機能しているようです。
そして、パタゴニアをとてもすばらしい企業
だと思える大きな理由に、同社の掲げている
使命「私たちの地球を守る」があります。
「創業以来、ずっと企業の責任とは何か
という課題と格闘してきた。
ビジネスとは実のところ誰に対して責任
があるのかということに悩み、それが
株主でも、顧客でも、あるいは社員でも
ないという結論にようやく達した。
ビジネスは(地球)資源に対して責任がある。
自然保護論者のデイヴィッド・ブラウアーは、
「死んだ地球からはビジネスは生まれない」
と言った。
健康な地球がなければ、株主も、顧客も、
社員も存在しない。
私たちの会社「パタゴニア」は実験的な
試みだ。
その存在意義といえば、「母なる地球」の健康
に警鐘を鳴らすさまざまな書籍に出てくる
「自然破壊と文化の崩壊を避けるために、
すぐに取りかかるべき数々の勧告」を実行に
移すことだ。
自然環境が崩壊の危機に瀕しているとの認識
を科学者たちがほぼ一致して持っているにも
かかわらず、私たちの社会は行動を起こそう
という意志に欠けている。
関心の欠如、気力の欠如、想像力の欠如に、
集団で侵されているのだ。
パタゴニアのような高い理念を持った企業を
応援し、商品の選択を行っていくことは、
地球環境保全につながる確かな一つの道。
一人ひとりの選択が、明るい未来を創り上げて
いくことにつながります。
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