「私たちはみな知っている。
問題が何であり、そして私たちが達成すると約束した
ものが何であるかを。
今、必要なのは、さらに多くの宣誓や約束ではない。
すでに交わされた約束を果たすための行動なのだ。」
(コフィー・アナン/元国連事務総長)
問題が何であり、そして私たちが達成すると約束した
ものが何であるかを。
今、必要なのは、さらに多くの宣誓や約束ではない。
すでに交わされた約束を果たすための行動なのだ。」
(コフィー・アナン/元国連事務総長)
EUの欧州委員会は、先月下旬国連で開催された「ミレニアム
開発目標」(MDGs)特別イベントを期に、2004年から2012年
にかけて、EUが実施した世界的な貧困撲滅に対する取組み
の成果を公表しました。
「MDGs」とは、2000年9月のニューヨークで開催された
「国連ミレニアム・サミット」で採択された「国連ミレニアム宣言」
と、1990年代に開催された主要な国際会議やサミットで採択
された「国際開発目標」を統合し、一つの共通の枠組みとして
まとめられたもののこと。
日本を含む193の全国連加盟国と23の国際機関が、2015年
までに「MDGs」の目標を達成することに合意しています。
「MDGs」は、極度の貧困と飢餓の撲滅など、2015年までに
達成すべき8つの目標を掲げています。
「MDGs」達成のためには、啓蒙・啓発活動を含めた
アドボカシーが欠かせません。
先進国、途上国を問わず、世界中の全ての人々と組織が
「MDGs」に関する理解と支持を深め、その達成に向けて
自発的に行動をとることが重要です。
開発目標」(MDGs)特別イベントを期に、2004年から2012年
にかけて、EUが実施した世界的な貧困撲滅に対する取組み
の成果を公表しました。
「MDGs」とは、2000年9月のニューヨークで開催された
「国連ミレニアム・サミット」で採択された「国連ミレニアム宣言」
と、1990年代に開催された主要な国際会議やサミットで採択
された「国際開発目標」を統合し、一つの共通の枠組みとして
まとめられたもののこと。
日本を含む193の全国連加盟国と23の国際機関が、2015年
までに「MDGs」の目標を達成することに合意しています。
「MDGs」は、極度の貧困と飢餓の撲滅など、2015年までに
達成すべき8つの目標を掲げています。
「MDGs」達成のためには、啓蒙・啓発活動を含めた
アドボカシーが欠かせません。
先進国、途上国を問わず、世界中の全ての人々と組織が
「MDGs」に関する理解と支持を深め、その達成に向けて
自発的に行動をとることが重要です。
欧州委員会ではEUによる財政支援の結果として、
例えば以下のような成果が上げられました。
(欧州委員会環境総局の発表より)
■1400万人弱の子供たちが小学校へ通学できるようになった
■4650万人の人々へ十分な食料を供給することができた
■770万人の人々が技術教育、または職業教育を修了した
■120万人の小学校教師が誕生した
■3万7000校が建設・改修された
■新たに30万人の女子が中等教育に就学した
■1830万人の一歳以下の子供たちが麻疹の予防接種を受診した
■750万回以上の出産が専門教育を受けた人によって補助された
■7000万人以上が改善された飲料供給へのアクセス確保ができた
■2450万人の人々が衛生施設へのアクセス確保ができた
■総長8万7000kmの道路が状況維持、建設、改修された
このような「MDGs」達成に向けた取り組みにより、世界中で
これまでに、1日1.25ドル未満で生活する人の割合が半減し、
小学校で男女の就学率がほぼ同数になり、マラリアによる
死亡者数が約3分の1減少するなど、多くの進展が見られている
そうです。
その一方、サハラ以南アフリカ地域では、多くの目標が達成
されていないなど課題も残っています。
日本から見るとあまりなじみがなく遠い国に思えるアフリカ。
かつて国連の機関、難民高等弁務官を務め精力的に動かれた
緒方貞子さんは、「あまり関係のないアフリカの支援をするのも
いいけれど、まずは国内の経済問題を解決する方が先じゃないか?
アフリカを支援するお金なんかないんじゃないか?」
という声に、こう答えました。
例えば以下のような成果が上げられました。
(欧州委員会環境総局の発表より)
■1400万人弱の子供たちが小学校へ通学できるようになった
■4650万人の人々へ十分な食料を供給することができた
■770万人の人々が技術教育、または職業教育を修了した
■120万人の小学校教師が誕生した
■3万7000校が建設・改修された
■新たに30万人の女子が中等教育に就学した
■1830万人の一歳以下の子供たちが麻疹の予防接種を受診した
■750万回以上の出産が専門教育を受けた人によって補助された
■7000万人以上が改善された飲料供給へのアクセス確保ができた
■2450万人の人々が衛生施設へのアクセス確保ができた
■総長8万7000kmの道路が状況維持、建設、改修された
このような「MDGs」達成に向けた取り組みにより、世界中で
これまでに、1日1.25ドル未満で生活する人の割合が半減し、
小学校で男女の就学率がほぼ同数になり、マラリアによる
死亡者数が約3分の1減少するなど、多くの進展が見られている
そうです。
その一方、サハラ以南アフリカ地域では、多くの目標が達成
されていないなど課題も残っています。
日本から見るとあまりなじみがなく遠い国に思えるアフリカ。
かつて国連の機関、難民高等弁務官を務め精力的に動かれた
緒方貞子さんは、「あまり関係のないアフリカの支援をするのも
いいけれど、まずは国内の経済問題を解決する方が先じゃないか?
アフリカを支援するお金なんかないんじゃないか?」
という声に、こう答えました。
「グローバル化によって、企業や市民社会が国籍を超えた
存在となって世界を繋いでいます。
そのような中で、今まで富んでいた国だけが繁栄を誇る
のはおかしいと思うのです。
貿易問題一つをとっても、あらゆる国が他のさまざまな
国の影響を大きく受けます。
先進国から途上国への援助について、私たちはつい
「貢献」という言葉を無意識に使い、一方向に施しを
与えていると思いがちです。
でも、グローバル化の視点に立ってみると、その考えは
おごりにすぎません。
世界はすでに相互に依存し、共存しているのです。
だから「貢献」ではなくて「協力」、なんですよ。
先進国日本も、他の国に頼らなければ生きていけない
でしょう。もちろんあらゆる先進国がそうなのです。
これまで日本は主に、アジアとの共存共栄を考えて
きましたが、共存共栄の範囲は世界的に広がっています。
それが「グローバル化」なのです。」
存在となって世界を繋いでいます。
そのような中で、今まで富んでいた国だけが繁栄を誇る
のはおかしいと思うのです。
貿易問題一つをとっても、あらゆる国が他のさまざまな
国の影響を大きく受けます。
先進国から途上国への援助について、私たちはつい
「貢献」という言葉を無意識に使い、一方向に施しを
与えていると思いがちです。
でも、グローバル化の視点に立ってみると、その考えは
おごりにすぎません。
世界はすでに相互に依存し、共存しているのです。
だから「貢献」ではなくて「協力」、なんですよ。
先進国日本も、他の国に頼らなければ生きていけない
でしょう。もちろんあらゆる先進国がそうなのです。
これまで日本は主に、アジアとの共存共栄を考えて
きましたが、共存共栄の範囲は世界的に広がっています。
それが「グローバル化」なのです。」
約1万キロメートル以上の遠方にあるアフリカですが、実は
日本人の日常生活の中に「アフリカ」をたくさん見つける
ことができます。
例えば、バニラ豆(95%)、カカオ豆(80%)、たこ(58%)
などの食料品の大半はアフリカから輸入されています。
また、製造に不可欠な素材であるレアメタル(白金(73%)、
マンガン(61%)、バナジウム(44%)、クロム鉱(34%)等)
の多くはアフリカからに依存しています。
(()内は輸入(数量)に占めるアフリカの割合)
2008年の数字で、日本とアフリカは3兆5609億円に上る
貿易を行っており、日本からアフリカへの直接投資は
15億ドルにものぼります。
また人の交流も次第に拡大しており、日本に暮らしている
アフリカ人は約9千人、5千人ほどの日本人がアフリカに
暮らしており、そのうちの900人以上は青年海外協力隊員
やNGOスタッフで、現地で活躍しています。
ところで近年特に重要なキーワードとしてあちこちで聞くように
なったこの「グローバル化」は、これまで言われていた
「国際化」とはどのように異なるものでしょう?
どうも話す人によって、意味が違っているように思えます。
色々な方の話を聞いていくと「国際化」は、戦後復興から
目標を欧米に置き、日本と垂直関係で比較しつつ、
欧米にキャッチアップし、認められることをひたすら
目指したのがこれまでの「国際化」。
日本人の日常生活の中に「アフリカ」をたくさん見つける
ことができます。
例えば、バニラ豆(95%)、カカオ豆(80%)、たこ(58%)
などの食料品の大半はアフリカから輸入されています。
また、製造に不可欠な素材であるレアメタル(白金(73%)、
マンガン(61%)、バナジウム(44%)、クロム鉱(34%)等)
の多くはアフリカからに依存しています。
(()内は輸入(数量)に占めるアフリカの割合)
2008年の数字で、日本とアフリカは3兆5609億円に上る
貿易を行っており、日本からアフリカへの直接投資は
15億ドルにものぼります。
また人の交流も次第に拡大しており、日本に暮らしている
アフリカ人は約9千人、5千人ほどの日本人がアフリカに
暮らしており、そのうちの900人以上は青年海外協力隊員
やNGOスタッフで、現地で活躍しています。
ところで近年特に重要なキーワードとしてあちこちで聞くように
なったこの「グローバル化」は、これまで言われていた
「国際化」とはどのように異なるものでしょう?
どうも話す人によって、意味が違っているように思えます。
色々な方の話を聞いていくと「国際化」は、戦後復興から
目標を欧米に置き、日本と垂直関係で比較しつつ、
欧米にキャッチアップし、認められることをひたすら
目指したのがこれまでの「国際化」。
それに対して「グローバル化」は、 「国と国の関係は基本的
に横並びで、各国それぞれに特徴を持ちつつ対等で水平な関係」
そして「真のグローバル化」とは、グローバルスタンダード
にすべてを統一するという均一化の世界の広がりでは
なく、この世界にある多種多様な価値基準がお互いに
尊重され、共存することなのだと思います。
9月25日に行われた国連総会は、 「MDGs」に関する
ハイレベル本会合が開かれ、2015年までに達成する
ための取り組みを協議すると共に、「MDGs」を土台に
21世紀のグローバル課題への対応を助ける「ポスト2015
開発アジェンダ」について、議論が行われました。
そして、進捗の加速化を確認するとともに、ポスト2015年
開発アジェンダの政府間交渉を次期(第69回)国連総会
で開始し、2015年9月に首脳級サミットを開催して
採択することが決定されました。
時に協力し、時に競争しながら、自己を高めつつ
互いに支え合う関係が縦横に拡がるこれからの世界。
時代や地域により異なる価値観は、世界がボーダーレス
化する中でますます多様になることでしょう。
2015年の「ミレニアム開発目標」(MDGs)達成を通して、
世界中の子どもたち誰もが平等に教育を受けられる
機会が増え、この世界をより良くしていける力が
大きくなることを願っています。
に横並びで、各国それぞれに特徴を持ちつつ対等で水平な関係」
そして「真のグローバル化」とは、グローバルスタンダード
にすべてを統一するという均一化の世界の広がりでは
なく、この世界にある多種多様な価値基準がお互いに
尊重され、共存することなのだと思います。
9月25日に行われた国連総会は、 「MDGs」に関する
ハイレベル本会合が開かれ、2015年までに達成する
ための取り組みを協議すると共に、「MDGs」を土台に
21世紀のグローバル課題への対応を助ける「ポスト2015
開発アジェンダ」について、議論が行われました。
そして、進捗の加速化を確認するとともに、ポスト2015年
開発アジェンダの政府間交渉を次期(第69回)国連総会
で開始し、2015年9月に首脳級サミットを開催して
採択することが決定されました。
時に協力し、時に競争しながら、自己を高めつつ
互いに支え合う関係が縦横に拡がるこれからの世界。
時代や地域により異なる価値観は、世界がボーダーレス
化する中でますます多様になることでしょう。
2015年の「ミレニアム開発目標」(MDGs)達成を通して、
世界中の子どもたち誰もが平等に教育を受けられる
機会が増え、この世界をより良くしていける力が
大きくなることを願っています。
0コメント