台風26号は、中心気圧955ヘクトパスカル、最大風速40m
ほどの強い勢力で関東などを襲い、各地に記録的な大雨
を降らせました。
東京・伊豆大島(大島町)では、大規模な土砂崩れが発生
し、17人が亡くなり、43人の方の安否が不明。
大島町によると、被害は約114haに及び、全半壊や浸水
などの被害を受けた住宅は約280棟に上り、土石流が
発生した可能性があるといいます。
ほどの強い勢力で関東などを襲い、各地に記録的な大雨
を降らせました。
東京・伊豆大島(大島町)では、大規模な土砂崩れが発生
し、17人が亡くなり、43人の方の安否が不明。
大島町によると、被害は約114haに及び、全半壊や浸水
などの被害を受けた住宅は約280棟に上り、土石流が
発生した可能性があるといいます。
10月に入って2度目の台風襲来。
地球温暖化との関連について、国立環境研究所の
江守正多氏(気候変動リスク評価研究室長)はこう
指摘します。
「今回の台風との因果関係は分からないが、
温暖化が進めば大気中の水蒸気量は増えていく。
降水量が増える可能性は非常に高く、大雨への
警戒が必要だ」
先月、地球温暖化に関する科学的分析や予測をまとめる
国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の
第1作業部会は、1971年以降、世界的な海洋表層の
水温は10年ごとに0.11度上昇していると発表。
そして有効な対策が取られなかった場合、今世紀末に
地球の平均気温が最大4.8度、海面水位は同82㎝
上昇すると予測。
人間の活動が温暖化の主要な原因である可能性を
「極めて高い」(95%以上)とし、2007年の第4次報告書
の「90%以上」より表現を強めました。
コロンビア大学ラモント・ドハティ地球観測所のバーベル・
ホーニッシュ氏らの研究グループは、「世界の海は
酸性化しており、その速度は過去3億年で最速である
可能性があり、とりわけ地球が急速に温暖化した
5600万年前の二酸化炭素(CO2)大量放出期より
速いかもしれない」と警告しています。
世界銀行は、世界各地に深刻な影響が広がるとして、
各国に対応を急ぐよう求める、「熱を冷ませ。4度の
気温上昇を防ぐ理由」と題された報告書を昨年発表
しました。
「現在の平均気温は、産業革命前より0.8度上昇して
おり、各国の温暖化対策が予定通りに講じられても、
2100年には上昇幅が4度以上になる恐れがある」
■海面が0・5~1メートル上昇し、多くの島に人が
住めなくなる
■猛暑が毎年のように起きる
■洪水や干ばつで農業と水資源が被害を受け、
栄養不足が広がる
といった影響が生じると警告しています。
「われわれは今こそ行動しなければいけない」
国連の潘基文事務総長は、国際社会が科学的知見
を議論する段階から、政治的合意を目指す段階に
移ったと強調しました。
しかし、年1回世界各国の政府、企業、NGOなど1万人
規模が集まる「国連気候変動枠組み条約締約国会議」
(COP)では各国の思惑や利害が絡み、これといった
削減の打開策がとられていません。
人間社会が作り上げてきた20世紀型の仕組みは、多く
の資源を浪費し、大量の生産・消費・廃棄を繰り返して
きました。
上記の報告書に表されているように、このままでは
深刻な影響が私たちの子どもや孫の世代に重く
のしかかってきます。
いま、地球環境の崩壊の脅威にさらされていることを
自覚し、草の根から社会を変えていくことが大切。
それこそが「持続可能な社会」とよばれる、
地球の生命の循環に則ったこれからの社会システム
なのでしょう。
「サス学」推進の大切さをあらためて思います。
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